ブリーフィング |
コテツ |
隊列:前列 スキル:大振り【C】
装備:アイアンソード、バックラー、スタテッドレザーアーマー |
アヤ |
隊列:後列 スキル:キュア【C】
装備:ナイフ、防護服 |
サナル |
隊列:前列 スキル:先導【使う】
装備:鉄の杖、バックラー、スタテッドレザーアーマー |
プリシラ |
隊列:後列
スキル: 1色魔法【C】〔緑:ウインドボルト!!〕
2色魔法【B】〔緑・緑:ウィンドストーム!!〕
装備:ナイフ、ロングブーツ、マジカルクロース |
「Material Wars 2」における初めての対人戦。
今期は色々とデータに調整が入ったこともあり、第3期の感覚そのままというわけにはいきません。
特に、HPが全体的に低くなったことと、大振りのダメージが増加したことは大きく影響してくるはず。
今回、ニュージェネの最大のアドバンテージは黄魔導士・プリシラ婆の存在です。
LV7トーナメントの参加者で唯一2色魔法を使用することができるため、これを戦術の軸とすることに決定。
直前の冒険結果にて魔法発動のタイミングも掴めたので、あとは戦術を組み立てるだけです。
まずは、全員ブレイバーソウルを開放。
実はニュージェネの面々、いずれ大会が開催されるのを見越して、ここまでブレイバーソウルを一度も使わずに温存してきました。
LV7トーナメントはクエストでも先行して動いているパーティが大半を占めるため、ボス戦などでブレイバーソウルを開放した経験のあるキャラクターが少なからずいます。
ブレイバーソウルの能力上昇がどれだけの効果をもたらすのかは不明ですが、場合によってはこれもアドバンテージになり得るかもしれません。
スキルに関しては、戦闘の優位度に期待してサナルの先導をオン、他はB〜Cタイミングに集めました。
1戦ごとにHPが完全回復しないということを考えると、最終的には短期決戦となることが予想されるからです。
理想としては、Bタイミングの全体魔法が2発出たあたりで決着という形でしょうか。
この作戦の泣き所は、何と言ってもプリシラ婆のHPの低さです。
かといって現状ではブロッキングも使えないため、ここは装備でカヴァーすることに。
パーティ全員で資金やアイテムを融通し合った結果、全員そこそこの攻撃力・防御力を何とか確保。
特に、通常攻撃の多いサナルがナイフから鉄の杖に持ち替えたことは、火力の増強に大きく役立ってくれるはずです。
いずれにしても後衛に攻撃が集中すれば終わりですが、そこは運を天に任せるということで。
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1回戦 VS ヴェント財閥 |
冒険結果
(別窓で結果が開きます) |
そんなこんなで、とうとう大会当日を迎えました。
今までに参加した中でも最大規模の大会、しかもその最高位トーナメントに割り振られたとあって、俄然張り切るニュージェネの面々。
コテツ「楽な戦いじゃあねえが、そう簡単に負けるつもりもねえ。狙うは、勿論優勝だ」
サナル「目指すはトーゼン優勝だよね!なんかドキドキするなー」
事前の打ち合わせ通りにブレイバーソウルを開放しつつ、それぞれに気合を入れていきます。
アヤ「LV7ってことで注目度は高いよねきっと。客席の人たちは注目しててくれるよね☆」
何か、別の意味で気合入ってる人もいますが……。
前回のインターミッションでも書いた通り、初戦の相手は『ヴェント財閥』。
クラスではこちら、資金力ではあちらがやや優勢というバランスですが、こちらは戦術の要が打たれ弱いということもあり、かなり危険を秘めています。
まともにぶつかり合えば、まず苦戦は免れないところだったのですが……。
――ここで、財閥のリーダー・ヴェント氏に異変が。
ヴェント「(ブレイバーソウルは犬どもとの戦いで使い果たした。並の力でどこまでできるか……)」
コテツ達には知る由もありませんでしたが、この時ヴェントは先のクエストでブレイバーソウルを開放し、ほとんど貯金がない状態。
火球を地面へと放って牽制を試みるヴェントですが、火力の軸となるファイアーボルトは後半まで温存する構えのようです。
ここにプリシラ婆が全体魔法を放ったことで、流れは一気にニュージェネ側へと傾きました。
そのまま魔法と大振りを軸に火力で速攻をかけるという戦法で押し切り、勝利を収めます。
展開だけを追うと圧勝と映るかもしれませんが、大振りや魔法を始め、予想以上にダメージが高いことが見て取れた一戦。
もし財閥側の態勢が万全であったら、もしくは攻撃の対象がこちらの後衛に集中していたら。
結果は、おそらく大きく変わっていたはずです。
コテツ「――これで完全勝利だなんて俺ぁ認めねえぞ。次は全力のあんたに勝って、それからだ」
ヴェント「どんな状況であれ、今回お前達が勝ったのは事実だ。お前達の強さと運の強さは認めよう」
試合後、こんな言葉を交し合う両雄。
初戦の手応え、そして再戦への期待を感じさせる勝負でした。
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2回戦 VS セイクリッドピース |
冒険結果
(別窓で結果が開きます) |
無事に1回戦を突破し、2回戦へ進出したニュージェネ。
次なる相手は『セイクリッドピース』、メンバー中3人が十代の女性という何とも羨ましい華やかなパーティです。
――とは言え、勝負となるとまた話は別。
ここからは前の試合におけるダメージが完全に回復しないということもあり、ますます気を引き締めてかからねばなりません。
ただ、今回はさまざまな要因がニュージェネに味方をしたようでした。
1回戦で、セイクリッドピースがかなり消耗していたこと。
探索チェックの結果、ニュージェネ側に優位度が発生したこと。
さらに、ブレイバーソウル開放の有無。
これらが重なった結果、ニュージェネが火力で一気に畳み掛ける展開になってしまいました。
LV7トーナメントはいずれも実力が拮抗しているため、お互い100%の状態であれば思惑通りにいかなかったでしょう。
ワンナイトトーナメントの宿命でもあるのですが、やはり連戦というのは予想以上にシビアなバランスになるようです。
だからこそ生まれるドラマというものもあるのですが……。
色々と複雑な思いを抱えることとなった試合でしたが、最後に1シーンをピックアップ。
ラスト、残った一人を倒して勝負を決めた時のサナル君です。
サナル「攻撃はコテツやおばあちゃんだけじゃないんだぞ!」
……何というか。
いじらしくて泣けてくる。
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準決勝 VS Airheads! |
冒険結果
(別窓で結果が開きます) |
トーナメントもいよいよ3戦目。
今まで2回戦進出が限界だったパーティにとって、ここからはまったく未知の領域です。
ニュージェネとしては勢いに乗っていきたいところですが、ここで立ちはだかったのが『Airheads!』。
2回戦を戦った『セイクリッドピース』とは対照的に、殆どのメンバーが男性で占められた力強いパーティです。
中でも脅威だったのが、戦士であるバック・ギャモン氏の存在でした。
2メートルの巨漢であり、高い筋力と打撃力を誇っている上、装備も現状では最高クラス。さらに、ブレイバーソウル開放で能力を上昇させてきています。
ニュージェネも優先的に防具を揃えてきたとは言え、これで殴られてはおそらく無事では済まないでしょう。
試合開始時のHPはこちらが上ではあるものの、展開次第では容易にひっくり返される可能性があり、まったく予断を許しません。
幸い、序盤はコテツにギャモンの攻撃が集中したため、何とか後衛組の安全は確保されていたのですが……。
中盤を過ぎたあたりで、突如彼らの攻撃がプリシラ婆に集中。
ここまでほぼノーダメージとは言え、もともとHPが少ないため一気にピンチを迎えてしまいます。
緊迫する中、相手側の治療士・壮年のファイナルストライク大僧正猊下が、婆に攻撃を加えつつこんな一言を。
大僧正「お前、いいカラダしてるな。うちの寺に修行にこんか?」
婆、何か勧誘されてるー!?
そして、その隙(?)に容赦なく大僧正に殴りかかるサナル君。
微妙に卑怯くさ……いやいや、ここはお婆ちゃんの危機に駆けつけたということにしておくべきか。
しかし、そんな彼のフォローも空しく、直後にギャモンの大振りが婆を直撃、とうとう戦闘不能に……。
一瞬遅れてコテツが彼を沈めることに成功し、勝利を収めはしたものの、次の試合を考えるとかなり大きな痛手です。
前期に比べて短期決戦になったと言われる、「2」の対人戦の怖さを充分に味わった一戦でした。
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決勝 VS The holiday of Erin |
冒険結果
(別窓で結果が開きます) |
とうとうやってきました決勝戦。
相手となるチームは『The holiday of Erin』(パーティ名は第11回更新当時)。
バランスの良い構成と隙のない戦術にて、ここまでほぼノーダメージで勝ち上がってきた強敵です。
対するニュージェネは準決勝でプリシラ婆が倒れ、そのダメージが殆ど回復できていない現状。
最悪の場合は4対3で戦うことも覚悟せねばなりませんが、ここまで来て引き下がるつもりもありません。
むしろ、逆境を勝ち抜いてこそ華というもの。残る力を結集し、それぞれに闘志を燃やして決戦へと臨みます。
決勝に相応しく、派手な削り合いとなった今回ですが、中にはこんな攻撃も……。
閣下「我輩の財力(∞カッカ札束)を見よ ||ω´) ごぉぉ」
これを繰り出したのは相手側のヴァナ=フェリオット閣下。
何やら高貴な身の上らしく、自らの権力や財力を武器としているようです。
札束アタック(?)はある意味恐ろしい……。
というか今回のトーナメント、社長だの姫だの大僧正だの閣下だの殿下だの、もれなく社会地位の高い方々とばかり戦っているような。
ここは一つ、庶民の意地を見せろということなのでしょうか。
心配されたプリシラ婆ですが、この試合では幸運にもほとんど攻撃の対象となりませんでした。
一撃でも食らえば戦闘不能という綱渡りの状態で粘り続け、魔法で火力役として貢献。
アヤのキュアも間に合い、ひとまずのピンチを脱します。
しかし、その代わりとばかりに危機に陥ったのがアヤ。
序盤から攻撃を食らって消耗していたところに、エレイン=シルバーエッジ嬢(愛称レイ)の大振りの一撃はあまりに強烈でした。
耐え切れずに倒れるアヤですが、その時の台詞が「ぎゃー気持ち悪い!!」なのはあんまりなんじゃあ……。
(実際は対毒虫用の台詞をプレイヤーが直し忘れただけのようですが……色々とごめんなさい)
そのレイをコテツが回し蹴りから小手投げというコンビネーションで倒し、激戦に終止符。
色々と幸運に助けられつつも、優勝の栄光を掴むことができました。
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インターミッション
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冒険王決定戦で、念願の優勝を果たしたニュージェネ。
――しかし、事件はその翌日に起こりました。
早朝、誰もいない宿の裏庭。
荒れた様子で、ひたすら両の拳と頭を眼前の木に打ちつけるコテツの姿が……。
ようやくそれを止めて街の方へと彷徨い出た時には、拳は潰れ、こめかみからは幾筋もの血が流れ出していました。
憔悴した様子で、地面へ血の痕を点々と残して歩くコテツ。
そんな彼を見つけたのは、ベル姉妹の妹・パーシィでした。
一目見てただならぬ雰囲気を察した彼女は、まずは傷の手当てをすべくコテツを自分たちの宿へと連れて行くことに。
パーシィ「……何があったか、聞いてもいい?」
しばらく沈黙を保っていたコテツでしたが、やがて少しずつ心のうちを吐露していきます。
戦士である父親を目指し、強くなろうとしていたこと。
トーナメントに優勝し、あと一歩で父親に手が届くと喜んだこと。
そして。
コテツ「……夢を……見たんだ」
それは、他ならぬ父親と戦う夢でした。
コテツはそこで完膚なきまでに叩きのめされ、今日の夜明けを迎えたのです。
父親に敵わなかったのが悔しいのか、とパーシィが問うと、彼は首を横に振って答えました。
夢は夢に過ぎない。でも、これでわかったことがある。
何よりも問題なのは、父親を超えられない壁と思い込んでいる自らの心の弱さだ――と。
コテツ「俺は何も進歩しちゃいねぇ……親父を追いかけて、その影に怯えてるだけだ……!」
悔しさと自嘲を滲ませて言い放つコテツ。
そんな彼に、パーシィが静かに口を開きます。
パーシィ「……なら、大丈夫よ。時間はまだ必要かもしれないけど、コテツは大丈夫。私は、そう思うわ」
悔しいのは、超えたい気持ちがあるから。
その心が失われない限り、きっと前に進むことができる。
コテツ「――ありがとな。……結構優しいよな、お前ってさ」
パーシィの言葉に救われ、コテツの表情にもようやく笑顔が。
やがて彼は、仲間の待つ宿へと帰っていきました。
サナル「コテツ……! どこ行ってたんだよ!」
心配して探し回っていたサナルに怒り顔で出迎えられ、いきさつを軽く説明するコテツ。
それを聞き、彼は全てを察したようでした。
サナル「おまえさー……や、すごい向上心で、それって強くなる一番の栄養で、いいことなんだろうけど。勝ったんだからさ、もうちょっとゆっくり喜んだっていーじゃん……」
コテツの性格と、抱え込んでいる苦悩を理解した上でのこの台詞。
やはり、持つべきものは親友です。
すっかり元気を取り戻したところに、今度はトーナメントの優勝祝いと称して友人たちが続々と駆けつけてきました。
やがて、いつも以上に騒がしい事態へと発展し、コテツはその対応にいたく頭を悩ませることとなったのですが……。
これはこれで、かなり幸せな悩みと言えるのかもしれません。
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