『腕自慢大会』 第1回 (第128回更新) |
冒険結果
(別窓で結果が開きます) |
ちょっとした腕試しと、冒険者たちが集う大会に参加することになったニュージェネレーションズ。
この日のために色々と準備してきたこともあり、少年2人は張り切った様子を見せます。
サナル「……わー、強そう……」
まずは、地道に予選から勝ち抜いていかなくてはなりません。
周囲を見回すサナルですが、誰も彼も強豪に思えてしまいます。
一方のニュージェネも、別の意味で注目を集めているようでした。
何しろ、少年たちに女性、老婆というチーム。どう贔屓目に見ても、「強そう」とは言えません。
プリシラ「ワシは、こういうのは苦手なんじゃがのぅ……。しょうがないのぅ^^;」
思わず溜息をつくプリシラ婆をよそに、俄然やる気の子供たち。
不躾な視線も何のその、逆に睨み返す始末です(主にコテツが)。
コテツ「ち、どいつもこいつもジロジロ見てきやがって。覚えてろよ、目にもの見せてやる」
サナル「油断してなよ。でも、おれだって少しは成長してるはずだし、簡単にはやられないからな」
一方、この人は……。
アヤ「これと御前試合とどっちが注目度高いの?」
はい、まったくもっていつも通りですね。
そして、いよいよ予選開始。
闘技場で対戦相手のチームと向かい合い、まずは軽く舌戦からです。
コテツ「見かけで人を判断すると痛い目みるぜ?」
サナル「そーそー。でもしばらく曇った目でいてねっ」
予選の相手は、戦士・斥候が1人ずつ、治療士が2人という変則パーティ。
その回復量は侮れませんが、逆を言えば火力には多少の難があるということ。
当然の如く、ニュージェネは最初から全力で攻撃を仕掛けていきます。
今回も、火力の軸になるのはアヤのエナジーストーム。
如何に彼らがキュアを連発しようと、一度に回復できるのは1人だけ。
全体攻撃の回数が増えれば、それだけ治療が間に合わなくなる計算です。
こちらも回復の頻度は減るものの、回避力に優れるコテツがいる現状、中盤までに全滅という可能性は薄いでしょう。
読み通り、相手チームはエナジーストーム数発でほぼ半壊状態。
プリシラ婆のフリーズボルトや少年たちの打撃も冴え、無事に予選通過となりました。
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インターミッション |
順調に本戦進出を決めたニュージェネですが、その控え室で事件が。
コテツ「……お前、まさか……それで本戦に出るつもりか!?」
ぎょっとするコテツの視線の先には、あの『白い水着(戦闘用)』を身に纏ったアヤの姿。
本人にしてみれば、用意してきた一張羅をご披露といったところなのでしょうが……。
コテツ「馬鹿、恥ずかしい真似はやめろ!」
サナル「うわ、ちょっと、アレってそーなるの? ……コテツの気持ちがわかった気がする……」
狼狽して口々に騒ぐ少年たちですが、いつもの如くアヤは不動の構え。
アヤ「二人とも何なの? 本戦っていったら観客も多いし注目を集めないといけないでしょ?」
そもそも、彼女とコテツたちでは意気込みの方向性がまったく違うのです。その時点で、どんなに説得しようとも無駄に終わることは目に見えているように思えるのですが……。
――ここで、様子を見守っていたプリシラ婆が鶴の一声。
プリシラ「二人とも何そわそわしとるんじゃ。アヤはこんなにやる気になってるというに、もちっとしゃきっとせんかぃ^o^」
そう言う問題じゃないんだってば、お婆ちゃん!!
色々と突っ込みどころは満載ですが、相手が相手だけに少年たちも成す術がありません。
別の意味で波乱の予感を孕みつつ、本戦は幕を開けたのでした……。
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『腕自慢大会』 第2回 (第129回更新) |
冒険結果
(別窓で結果が開きます) |
下馬評を覆しつつ、見事本戦行きの切符を手にしたニュージェネ一行。
本来ならば気合充分で臨むべき場面ですが、なぜかチームには妙な雰囲気が漂っています。
コテツ「……本戦だな。鍛えた剣の威力を見せてやるぜ」
サナル「やっぱみんな強そうだねぇ……うっし、がんばるぞー」
自らの手で強化した剣を携えて立つコテツと、その横で対戦相手を眺めるサナル。
しかし、どういうわけか2人ともまったくもって後ろを見ようとはしません。
それもそのはず、彼らの背後にはある意味敵よりも恐ろしいものが控えていたのです。
露出度の高い『戦闘用水着』を纏ったアヤの姿は、多感な少年たちにとっては刺激が強すぎるでしょう……。
一方、本人を含めた女性陣はそんな男心(?)を知る由もなく。
アヤ「コテツ君とサナル君ちょっと挙動が変だけど……しっかりお願いね?(はぁと)」
誰のせいだと思ってるんだ。
プリシラ「コテツにサナルや、ちゃんとこっちにも気を配らんかい。これでは連携もできんぞぃ」
だから、その前に状況を見てってば。
そんな2人の心の叫びも、女性陣にはまったく届いた様子はありません。
とにかくこの状況を打破すべく、まずは目の前の相手に集中することを決意……するも。
コテツ「――んな目で見るな、助平ども! 死ねぇ!」
当然のことながら、アヤの衣装の影響は味方ばかりに留まらないわけで……。
コテツとサナルの2人は、色々な意味で追い詰められた状況から試合開始となりました。
観客の視線から逃れ、なおかつ勝ち抜くことを目指すには一刻も早く相手を倒すしか道はありません。
コテツは普段と別の意味で殺気立った攻撃を見せ、終いには暴れながら壊れる始末。
普段は比較的荒事を好まないサナルも、今日は一味違いました。
果敢に攻め込みつつ、こんな台詞も飛び出します。
サナル「……アヤさんはおれが守るっ」
おそらく夢中だったのでしょうが、サナル君は我に返った後に激しく後悔したとか。
これが若さか……。
(少年たちが)なりふり構わず暴れ回った結果、鼻の下を微妙に伸ばした男たちはやがて全員が戦闘不能に。
代償としてニュージェネも結構体力を削られてしまいましたが、これで本戦も初戦通過となりました。
アヤ「心理作戦がうまくいったわね☆」
にっこりと微笑むアヤを尻目に、もはや言い返す気力もない少年たち。
コテツ「ち、歯ごたえのねえ……はぁ(溜息)」
サナル「……慣れたかも……(T△T)」
……が、がんばれ……。
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インターミッション |
さて、次はいよいよ第3期の最終回なわけですが。
その前に、何点か断っておかなくてはならないことがあります。少し長くなりますが、しばしお付き合いください。
当時、第3期に参加されていた方ならご存知かと思いますが、第129回更新終了後、全キャラクターが中央都市オズへと移動させられるイベントが起きました。
そこで最後の御前試合が盛大に行われ、第3期はフィナーレを迎えたのですが……。
いざ「Material Wars 2」が始まってみると、このイベントの扱いをどうするか、という点が我々の頭をいたく悩ませることになったのです。
同じキャラクターを使い続けている以上、第3期と「2」の時間軸は連続したものにしたい。
しかし、「2」のオープニングを考えるならば、第3期のラストでオズに辿り着いているとするのは時期的に少々早すぎるような気がします。
パーティ内で相談の末、オズへ飛ばされたのは「2」の冒頭ということで方針が固まりました。
つまり、第3期のラストではニュージェネはまだセンブラにおり、以後もそのまま冒険を続けていたという解釈です。
ラスト直前に挑戦していたのが『腕自慢大会』であったため、その続き(本戦2回戦以降)を御前試合に繋げるのもさほど抵抗はありません。
このため、以下の『御前試合』をご覧になる際は、どうかそのつもりで読んでいただけると幸いです。
なお、これはあくまでも「New Ganarations」独自の解釈であり、今回対戦していただいた方々、ならびにパーティ外において、その認識を強制する意図は全くございません。
その旨、どうかご理解ください。
――そんなわけで。
本戦の1回戦を勝ち抜いたニュージェネは、日を改めて2回戦以降を戦うこととなりました。
問題視されているアヤの服装ですが、その後コテツとサナルも徐々に適応。
まったく平常心とまではいかないまでも、何とか試合に支障がない程度に心を保つことが出来るように。
これで備えは万全と思われたその時。思わぬところから、コテツに試練が訪れました。
きっかけは、ある少女との会話。
彼女の名前はパトリシア・ベル。愛称はパティ、ゴーレムを操り、その製作を生業とする冒険者です。
何でも、少し前に仕事を通じてコテツの父親と知り合う機会があったらしく、彼ともそれがきっかけで友人となりました。
以後、たまに物品の取引などを行っていたのですが……。
パティ「コテツさんも、いつかコテツさんのお父さんみたいになるんでしょうか」
彼女が何気なく発したこの一言。これが、コテツに大きな波紋を呼び起こすこととなりました。
彼にとって、父親の存在は越えるべき壁です。そして、それに届かないことが最大のコンプレックスにもなっています。
いずれにしても、触れられたくない部分であることに間違いはありません。
パティ「? どうしたのコテツさん? ……もしかして、怒ってる?」
返す言葉もなく、押し黙るコテツ。
コテツ「……怒ってねえよ。怒ってなんか……ッ!」
結局、彼はそのまま背中を向けてしまうことしかできませんでした。
そして……。
パティ「ぐす……ごめんなさい。きっと私、コテツさんが傷つくようなことをしたんですね……。ごめん、なさい……」
女の子、泣かしちゃった……。
コテツ「……ば、馬鹿。泣くな。……お前が悪いんじゃねえ。だから泣くなよ……」
慌てて我に返るも、時は既に遅し。パティは、そのまま泣いて走り去ってしまいました。
その小さな背中を成す術なく見送ると、残されたコテツは独り、慙愧に顔を歪めます。
果たして何がいけなかったのか? 父親に届かない未熟か、それとも別の何かか?
勿論、そうすぐに答えが出るはずもありません。
しばし立ち尽くした後、コテツはようやく顔を上げました。
コテツ「――うだうだ考えるのはやめだ。親父の前に、俺は自分に勝つ……!」
様々な想いと決意を乗せて時は過ぎ――そして、とうとう『その日』を迎えたコテツ。
果たして、決戦の行方は……。
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『御前試合』 (第130回更新) |
冒険結果
(別窓で結果が開きます〔最終戦〕) |
とうとう迎えた、第3期の最終更新。泣いても笑っても、これが最後です。
大会も大詰めを迎え、悲願の優勝へと向けて気合を入れ直すニュージェネの面々。
アヤ「今の状況って最近読んだ活劇みたい……はっ、今こそヒロインになるチャンスじゃない?!」
プリシラ「さて、ワシらの底力を見せてやろうかの。みんな全力で行くからね」
サナル「とりあえず、うしろ見てももう平気……うん平気っ。ってことで、がんばります!」
そして、コテツは……。
コテツ「――何だろうと、やるからには勝つ。それだけだ!」
完全に吹っ切れた表情。何があろうと、今は目の前に全力を注ぐことに決めたようです。
そして、いよいよトーナメントも彼らの出番がやってきました。
この日の最初のお相手は、果敢にも1人で出場した戦士。
何となく20更新前のコテツを髣髴とさせるシチュエーションではありますが、同じ舞台に立ったからには全力で戦うのが礼儀というもの。
(かつて同じような立場にいたプレイヤーとしては、非常に心が痛い状況でもありましたが……)
持てる力を結集して勝利を収め、次の試合へと駒を進めるニュージェネレーションズ。
相手はまたも1人ですが、今度は熟練の猛獣使い。
本人の実力は勿論のこと、傍らに控える犬も大きな破壊力を秘めています。
数の上では倍といえ、個々の力量を考えると戦力比はあちらの方に傾くでしょう。
とにかく、やる前から諦めていては始まりません。
ここを勝ち抜くため、パーティは総力で戦いに臨みます。
流石に高度の調教を施された犬とあって、その戦闘力はかなりのもの。
何気ない一撃一撃が、こちらの最大火力である魔法をも上回る威力です。
その魔法も、魔法使いたちが色フィールドを展開する隙を適確に突かれ、なかなか呪文の完成に至りません。
そうこうしているうちに、まずはプリシラ婆が犬の牙の前に倒れます。
続いてサナル、そしてアヤと戦闘不能となり、残るは僅かHP4のコテツのみ。
せめて犬だけでも道連れにとバックスウェーで粘りはしたものの、力及ばず……。
コテツ「まだ……俺は負けちゃいねぇ……!」
振り絞った気力もここまで。コテツもとうとう力尽き、準決勝進出はなりませんでした。
またしても、掴むことができなかった悔しさ。
それを噛みしめつつ、一つの戦いが今、区切りを迎えたのです……。
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インターミッション |
トーナメントを終えてから、彼らはセンブラで再び冒険者として活動を続けていました。
大会に出る機会こそなかったものの、それなりに場数をこなし、また、様々な経験を積んだようです。
中には、忘れられない出来事もあったのですが……それを語るのは、また別の機会になることでしょう。
そうして、約半年の時が過ぎました。
翌年、3月上旬。
一つの仕事を終え、センブラで休暇を過ごしていたニュージェネレーションズ。
そんな彼らを突如襲った、とんでもない事態とは……?
――この続きは、『Material Wars2』にて。
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